きょう6月5日は「世界環境デー」です。ごみの問題が深刻化するなか、リサイクルが難しいとされる海のプラスチックごみを回収し、水素などを作り出して再利用する実証実験が公開されました。
海洋汚染の原因とされるプラスチックごみは様々な種類があり、分別に手間が掛かるほか、塩分や紫外線による損傷がひどいため多くがリサイクルされず、焼却処分されています。
川崎市では毎日、港湾内を巡回する船で作業員が網を使ってごみを回収しています。
実証実験では、集められたプラスチックごみを化学大手「レゾナック」のリサイクル工場に運び、家庭から出た使用済みのプラスチックごみと同様に細かくし、一定の形に整えます。
この工場は20年以上稼働していますが、海洋プラスチックをリサイクルするのは初めてです。
レゾナック 基礎化学品事業部 加藤一美さん
「プラスチックの種類を選ばず、色々なものを選別の工程なく処理できることが最大のメリット。水素と一酸化炭素が出るが、弊社の場合、水素はアンモニアの形にして皆様の生活を支える基礎化学品に生まれ変わる」
水素は合成繊維や肥料などの原料になるほか、近くのホテルで発電用に利用されています。
海洋プラスチックごみは、2050年までに魚の量より多くなるという予測もあり、喫緊の課題とされています。
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