電気・税・高速道路など6月から生活に直結するお金が変わります。「知らないと損」「知ればお得」なお金の情報をまとめました。

『電気料金』約500円値上がり!そのワケは?

 『電気料金』が5月分から上がります。

 例えば、関西電力で電気使用量が月260kWhという一般家庭の場合で、4月分の請求額は6211円でした。これが5月分の請求額は6754円に増加します。「再エネ賦課金」が増えるからです。再エネ賦課金とは、風力・太陽光などの再生可能エネルギーを普及させるために、国が電気料金に上乗せしているお金です。料金明細に小さく書かれています。この再エネ賦課金はこれまで1kWhあたり1.4円でしたが、5月から3.49円に上がり、月に260kWh使う一般家庭で907円に。約500円上乗せされることになります。

 さらに、この家庭の6月分の請求額は7196円に上がります。ロシアのウクライナ侵攻による燃料費高騰の緩和策として出されていた補助金が半分になるからです。さらに7月分からはこの補助金が0になり、電気料金は7664円に増加します。

 エアコンの使用頻度が増える夏。電気料金の上昇に注意が必要です。

『定額減税』1人4万円開始「減税しきれない」ケースは申請を

 次に6月1日からスタートする『定額減税』。対象者の納税額から「1人4万円」が減税されます。内訳は、所得税から3万円、住民税から1万円です。

 年収2000万円以上、または所得が基準以下の「住民税非課税世帯」は対象外となります。ただし、住民税非課税世帯については、「1世帯7万円」の給付が行われます。

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 内閣府によりますと定額減税の対象者は6000万人。そのうち2300万人は、所得税・住民税の負担額が4万円に達しておらず、減税分の4万円を「減税しきれない」方ですが、この方も定額減税の恩恵を受けられます。

 例えば、年収115万円~210万円の単身者や、年収270万円~535万円の4人家族(1人が扶養者、3人が被扶養者)などが、この「減税しきれない」ケースにあたります。申請書が届きますので、確認の上、申請することで、その分の給付が受けられます。


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 なお、この申請による給付は1万円単位で切り上げとなります。例えば、「減税しきれない額」が1万1000円の場合、申請書を書いて提出すれば2万円が給付されます。

『年金支給額』2.7%UPも…物価高で実質“目減り”

 続いては『年金支給額』の話です。6月から年金の支給額が2.7%上がります。例えば、68歳以下・国民年金・満額の場合、月1750円アップ、月額6万8000円の支給です。

 ただ、物価変動率はプラス3.2%なので、実質的には目減りとなります。現役世代の将来の負担が重くならないよう、年金の改定率は物価などの変動率より低く抑えるというルールがあるため、物価が上がったとしても、それと同じ割合で支給額も上がるわけではないのです。

『森林環境税』徴収開始…一方で『復興特別税』は終了

 6月から『森林環境税』年間1000円の徴収も始まります。森林環境税とは、国内の森林整備のために、納税者1人あたり年間1000円を負担する税金です。住民税に上乗せして徴収されます。

 一方で、徴収が終わったのが『復興特別税』です。住民税に上乗せする形で納税者1人当たり年間1000円徴収されていた税金です。新たに徴収される森林環境税と、徴収の終わった復興特別税で、つまりプラスマイナスゼロとなります。


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 この森林環境税は、人口や森林面積などを基に、国から都道府県・市町村に分配されます。国民からの税の徴収に先駆けて、2019年からすでに1280億円が分配されています。例えば大阪市には2022年度に3億1000万円が分配されています。


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 しかし、各市町村に分配されたお金の39%は、森林整備に活用されていません。例えば、市の「9割が森林」である兵庫県宍粟市の場合、分配額は4年間で4億3000万円ですが、そのうち45%が未活用になっています。


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 宍粟市の担当者によりますと「森林整備をしたいけれども、人手不足で、使いたくても使えない」とのこと。未活用のお金は現状は積み立てているそうです。

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