きょうから6月。一人あたり4万円の定額減税が始まります。一方、電気料金が上がるほか、600品目以上の食料品が「円安値上げ」となります。私たちの暮らしはどう変わるのか、取材しました。
■定額減税・電気料金UP・円安値上げ
所得税と住民税の定額減税が1日から始まります。一部の高額所得者を除き、一人あたり4万円が減税となり、会社員などは今月支給分の給与やボーナスから反映されます。
今年の春闘で実現した“歴史的賃上げ”の効果は実際、現れているのでしょうか。
医療系の人(27)
「給料自体は上がったが、全然上がった気がしない」
医療系の人(20代)
「大きくは変わっていない。もう少し上げてほしい」
一方、今月の使用分から電気料金が値上がりします。標準的な使用量の家庭で電力会社それぞれ前の月と比べて400円から600円前後の上げ幅となります。東京電力の場合、7月に請求される電気料金は6月より392円上がり8930円です。
30代の人
「一番電気代が上がっちゃっているので、こまめに電気を消したり。あとは寝る時間にエアコンを回すのもちょっと時間を気にして回している」
20代の人
「こまめに消灯したりとか、冷蔵庫も物を詰めておくと電気代とかも上がっちゃうと思うので少なめにしたりとか、買ってすぐに食べたりとか意識してます」
さらに、歴史的な“円安”の影響で、今月から値上げを予定している食品が614品目に上ります。全体の半分以上を「加工食品」が占め、不作が続く「のり製品」の値上げが目立ちます。
また、お菓子も値上げされ、秋にかけて「値上げ」の割合がさらに増えるとみられます。
60代の人
「(パート勤務で)全然(賃金が)上がらないので貯金を崩して生きている感じで、先々心配ですね」
■きょうから6月 暮らしどうなる
物価高騰を受け買い控えの状況が続くなかで、消費者にお得になる、新たな対策も行われています。
松坂屋上野店が新たに始めたサービス「降水確率連動 食品サービス」。
松坂屋上野店 食品担当 山田潮人さん
「気象庁のHPで発表される降水確率に連動して翌日の予報が50%以上の場合に、食品で色々なサービスを展開する」
かに・いくら丼や漬まぐろ丼などの海鮮丼が各種一律100円引きになったり、梅雨入り前のじめじめした今の時期にぴったりの、さっぱりしたフルーツドリンクなども10%オフと、お得になります。
山田潮人さん
「本日は残念ながら降水確率が50%に満たないのでサービスは実施しないが、今、色々な物が値上がりしているご時世なので、安くなっているとお客様も非常に満足、得した気分になるので新しく始めた」
来店客(50代)
「うれしいですね、本当にとても。『行こうかな、来ようかな』と思う」
来店客(40代)
「働いている身からすると、必ず平日で、雨が降ったら行けるかというと行きにくい。土日だと助かります」
他にも、節約対策として浮上しているのが…。
ふるさとチョイス 広報 花堂歩見さん
「地域を応援するという側面に加えて、生活防衛としてふるさと納税を活用する人が増えてきている」
ふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」によると…。
花堂歩見さん
「オリーブオイルなど価格が高騰していることから、ふるさと納税の返礼品として選択する人が増えている。市販品が値上がりすると、ふるさと納税で寄付をする人が増える」
暮らしが良くなっていると実感できるのは一体、いつごろなのでしょうか。
第一生命経済研究所 永濱利廣首席エコノミスト
「ボーナスも増え、定額減税も支給されるので収入面での増加は期待できる部分もあるが、物価の上昇より収入の増加が上回らないといけないが、その点については今年年内は難しい可能性が高い。ポイ活を積極的にやったり、フリマアプリで販売することで収入を得る。積極的に収支を改善する行動が求められている」
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