元カープ・安部友裕さんのコーナーです。
前回に続き、東広島市にある業務用印刷機のトップメーカーに潜入してきました。
いきます!覇気!じゃなくて印刷機!の、パート2!

【安部友裕さん・富士機械工業・和田龍昌社長】
「これはおいくら万円…」
「おいくら万円では買えない機械となっています。億を超えてくる機械となっていますので」
「一台、億ですか」
「億を超えます」

全長が30メートルもある業務用の大型印刷機。
東広島市の富士機械工業が造っています。
生活に欠かせない食品を包むフィルムのほか金属製の缶や箱へのプリント、さらに有名な印刷会社の印刷機まで…「金属印刷機」と「グラビア印刷機」の分野で圧倒的な国内シェアを誇るトップメーカーです。

【安部さん・ディレクター】
「この機械ですよ。これがよく見かけているあのパッケージもあれもこれもここから刷られているんですよ。で、次は…なんでしょうか?」
「要です」
「要です?要?かなめ?」
「要の部分です」
「要の部分です?これの要の部分?次は…」

今回は巨大な印刷機を支える緻密な凄ワザに迫ります。

【覇気!安部友裕のツイセキ】

工場の奥に「要の部品」がありました。

【安部さん】
「要ってこれのことか?めちゃくちゃいっぱいある。バット工場みたい」

「要」とは印刷機に取り付けるアルミ製のローラーのこと。
前回に続き、富士機械工業の和田龍昌社長に詳しく教えてもらいます。

【和田社長・安部さん】
「うちで自社製作しているので、その部分を見ていただけたらと思います」
「自社製作をしている…?」

このガイドロールはフィルム素材を、正確に大量に印刷するための、まさに「生命線」。
仕上げの前から美しい光沢を放っていますが、ここからが職人の技の見せどころなんです。

【安部さん・和田社長】
「これ本当にバットを削るような作業に似ています」
「一本一本バランスが違うので全部均等になるように」

ドリルでガイドロールの側面に穴を開け、中に重りを押し込むことで、大量印刷の高速回転でもズレが生じない均等な重さに仕上がります。
機械でゆがみがないかを測定し、微調整を繰り返します。

【安部さん・和田社長】
「これ手作業なんですね」
「なかなか自動化が難しい作業でして」
「職人さんの目でしっかり確かめて。これ大変な作業、まさか、これ全部やるんですか」
「全部やります」
「…」

一本一本、職人技とも言える緻密な作業で完成するガイドロールですが、取り付けも職人の手を必要とします。

【富士機械工業・結城洋輔さん】
「こっち側がコンマ15ミリ高い状態になっています」
【和田社長・安部さん】
「(高く傾いたほうに)気泡が上に行っているので傾きが分かるんです」
「中に液体が入っているということですね」
「そうですね」

専用の測定器を使いながら、ハンマーでロールをたたき地面に平行になるように揃えていきますが…、100分の1ミリ単位で誤差を調整しなくてはなりません。

【結城さん・安部さん・】
「こっちが高かったので黒いほうで、下に向けて叩いてみてください」
「ドン」
「測ります…素晴らしいです。100分の2mm…完璧です」
「完璧ですか。今の一撃でですか?」
「はい、完璧です。さすがです」
「見た?今の力加減」
「さすがです」
「すごくない?」
「今の本当にすごいですよね」
「そうですね」
「ドンでもコンでもなく、ゴン。絶対流してよ。そのまま」

計ってみると…確かに…左側に偏っていた気泡がなんと!ド真ん中に…。

【結城さん・安部さん】
「完璧です」
「鳥肌立った、ビタビタえ、気泡ビタビタ」
「素人が一発でここまでいくのはどうですか」
「すごいです。奇跡です」
「職に困ったらお願いします」

職人が驚くま・さ・に・ミラクル…トップシェアを誇る富士機械工業の強みは細部に宿る確かな技術の積み重ねです。

【安部友裕さん】
「凄く色んなものに携わっていて凄い企業が広島にあるんだなと思って。僕は広島出身じゃないんですけど、勝手ながら誇らしくすごいところなんだなと、広島」

【富士機械工業・和田龍昌社長】
「いい製品を求められるお客様に弊社の製品がマッチしますので、そういった需要は離さずこれからも、そういったターゲット層を狙って進んでいきたいと思います」

<スタジオ>
ミラクルを起こしてしまいました。日頃お店に並んでるパッケージ、いろんな商品のものがありますけど、これだけ大きな機械でこれだけの多くの人が携わっていることに非常に感動しました。何気ない日常に溶け込んでいるものなんですが、いかがでしたか?

【コメンテーター:JICA中国・新川美佐絵さん】
「何気ないですし、私は先週、いまのVTRの中の商品を海外で見たんです。本当に東広島から世界に進出してるんだなと思いました」

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