秋田県男鹿市にある洋上風力発電のメンテナンス技術者を育成する訓練センターの開所式が、28日に行われた。佐竹知事は「洋上風力の中心地に多くの研修生が訪れ、秋田に親しみを感じてほしい」と相乗効果に期待を寄せた。

男鹿市の男鹿海洋高校にある総合訓練センター「風と海の学校 あきた」は、海運大手の「日本郵船」などが、洋上風力発電の作業員を秋田で育成しようと整備したもので、開所式には関係者約30人が出席した。

そして、出席者の代表がテープカットをして開所を祝った。

メンテナンス技術者を洋上風車まで運ぶ輸送船の「操船シミュレーター」を佐竹知事が体験。船を風車の支柱に接触させなければいけないが、佐竹知事は「ちょっと外した」と苦笑いを見せた。

また、佐竹知事は訓練の様子も視察した。

技術者の資格を得るには、この施設で実施される海上を想定した訓練のほか、秋田市の秋田火力発電所で行われている陸上風車向けの訓練の計5種類を受講しなければならない。いずれの施設も、世界の風車メーカーなどでつくる団体の認証を得ていることから、国際基準を満たした訓練が全て県内で受講できるようになった。

学校には、県の内外から数十人訪れていて、訓練に励む傍ら、秋田の魅力も堪能しているようだ。

 佐竹知事:
「“洋上風力発電のメッカ”と、この最高級の研修施設があるから標榜できる。全国から秋田に研修生が来るので、秋田の魅力を知り、秋田に対する親しみを持ってもらえれば非常にいい波及効果になる」

 日本郵船・曽我貴也社長:
「訓練生たちは、トレーニングの中身もさることながら、男鹿市に対してすごくいい印象を持って帰っているようなので、男鹿の良さや人間的な部分も感じてもらえるトレーニングセンターになってほしい」

訓練センターは、年間で数百人の人材育成を見込み、秋田県沖で洋上風力発電が本格稼働する2030年までに1000人以上を輩出したいとしている。

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