■これが「2050年の東京」先端技術で未来を体感!
メ〜テレアナウンサー 小松崎花菜
「東京の日本科学未来館です。こちらでは、少し先の未来を体験できるイベントが行われています。どういったものがあるのか、行ってみましょう」
2050年の東京の姿を描いた技術展示イベント「SusHi Tech Tokyo 2024」です。
ロボットによるプレゼンテーションに、実用化に向けて開発が進む「空飛ぶクルマ」のシミュレーターも。
暮らしを変える様々な発明が展示されています。
■すしが動く!? 子どもたちの目を丸くした技術
中でも注目を集めていたのが、「未来の食」を体感できるこちらのゾーンです。
訪日観光客
「こんなの見たことない!驚きました!」
子ども
「なんだこれ!」
なんと、すしがぴくぴくと動いています。その仕組みは…。
山形大学大学院2年 阿部壮真さん
「シャリの部分を風船の構造のようにして、空気で動かして呼吸しているかのように再現しています」
よく見ると、すしには目がついています。まるで生き物のように動くすしに、子どもたちも興味津々!さらに驚くべきは、そのすしの握り…いやつくり方です。
山形大学大学院2年 阿部壮真さん
「3Dフードプリンターというもので作られているので、もうネタに味がついた状態になっています」
実はこれら、3Dフードプリンターで“印刷”されたすしなのです。
魚のすり身や食材の粉末など自然由来の材料で作られていて、もちろん食べることもできるそう。
来場者
「3Dプリンターで食べ物を作れるイメージがなかったので、斬新です」
「普段のおすしの形だったら抵抗なく食べちゃう」
リアルなすしネタも“印刷”ができます。気になるのはそのお味。今回特別に、タコを“印刷”したすしを食べてみると…。
メ〜テレアナウンサー 小松崎花菜
「私の感覚だと8割タコのおすしです。口に入れた時の香り、少ししょっぱさがある感じはすごくタコです。食感はタコのような弾力もあって、でも魚のすり身っぽさもある。いつも食べているタコのかんでも切れないみたいな食感がないので、そこが普通のタコとは違う部分。ただ、タコを食べていてかみ切れないとか、飲み込めないみたいなストレスがない」
■世界初!本物そっくりの食感を“印刷”で再現
この3Dフードプリンターを開発したのが、山形大学の古川英光教授です。
山形大学 古川英光教授
「見た人みんなサンプルを作っていると思うんですよ。これ食べられるんですよって言うと、えーっ!となって。そこからすごく盛り上がりますね」
料理のデータさえあれば、“食べたいものが印刷できる未来”はすぐそこまで来ているといいます。
山形大学 古川英光教授
「自動的に調理してくれるから人って大変な時って料理する元気もないかもしれないから。ピッ!と(ボタンを)押せば、出来たてのものが食べられるようになったら、それはすごく良いこと」
世界初の技術も導入されています。海外の3Dフードプリンター技術では難しいとされる“固い材料”にも対応。
山形大学 古川英光教授
「ぐるぐると(材料を)押し出しちゃうんです。世界でスクリュー式をやっている私たちのチームだけ」
こうした技術により好きな形や食感を表現できるといいます。印刷する前の材料はペースト状のものや野菜のくずなど廃棄される食材を粉末にしたものも使えます。
山形大学 古川英光教授
「食品が減っていく問題に対して無駄を出さないフードロスゼロにもなるし、何かあったときの非常食にもなる」
■食感や見た目は自由自在!介護現場から期待も
新型のフードプリンター開発にも力を入れています。液体の食材にレーザーを照射し加熱することで手作業では難しい細かな形、食感をつくることができるものや、ロボットアームを搭載するフードプリンターなども開発。
この技術が近い将来、介護の現場などでも大活躍する可能性もあります。
山形大学 古川英光教授
「柔らかさを変えられるので飲み込み、嚥下(えんげ)に支障が出てきている方が召し上がる『介護食』からの期待がすごく高まっているんです」
実際に、現場で働くケアマネージャーに話を聞くと、介護食は料理をペースト状にするものもあり、見た目が異なるため食欲低下を招くこともあるそうです。介護食において見た目は重要なポイントであり、フードプリンター技術の実用化が期待されています。
(「サンデーLIVE!!」2024年5月26日放送分より)
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