創業114年の歴史を持つ阪急電鉄にとって、史上初の指定席が7月21日から導入されることが決まりました。

■京都線の特急系列車に7月21日(日)から導入 

阪急電鉄は、明治43年(1910年)の創業以来初めてとなる座席指定サービス「PRiVACE(プライベース)」をことし7月21日(日)から導入すると発表しました。

導入されるのは、京都線(大阪梅田ー京都河原町)間の特急系列車(特急、通勤特急、準特急)で、4両目の40席が指定席となります。

■プラス500円で乗車可能

利用するためには、区間運賃に加えて、500円の座席指定料金が必要です。
WEBサイトで予約可能ですが、空席があれば、電車内でアテンダントから座席指定席を購入して利用することができます。

■阪急の代名詞・アンゴラ山羊の毛 リクライニングに座面が連動

阪急史上初の指定席の座席には、阪急の代名詞・アンゴラ山羊の毛を使い、肌触りにもこだわったゴールデンオリーブ色のふかふかの生地が採用されています。

また、車両の座席の配置は通常の4列ではなく、3列(2列+1列)でゆったりと設計。
一般車両と比べ、腰を下ろす座面幅と足元の前後の幅も広くとられていて、リクライニングに座面が連動する機構が採用されています。

■プライベート空間演出

さらに「自分だけのプライベートな空間」をコンセプトに座席頭部側面が張り出し、横の席をさえぎる形状になっているだけでなく、2列シートの中央には大きなパーテーションが設けられており、周囲の視線が気にならない工夫が施されています。

■コンセントや読書灯も完備

また、通勤客の需要も取り込むべく、列車内でもPCなどを用いた仕事ができるように、コンセントや収納式テーブル、ドリンクホルダー、荷物用フック、マガジンラック、読書灯などの機能が備えられているということです。

■「仕事を頑張ったご褒美に。楽しいお出かけの時間に」と担当者

担当者によると開発にあたって参考にしたのは京阪神のお客様の声だということです。

【阪急電鉄 加藤奈央さん】「電車って全然プライベートじゃないから、むしろ全然乗りたくないという声をいただいたので、これを解決できるサービスにしようとなりました。どちらかというと電車は単なる移動手段でしかないけど、着座して、更にその先で新たな価値、魅力を感じていただけるサービスを検討しようと思いました。仕事頑張ったちょっとしたご褒美でしたり、プライベートな楽しいおでかけの時間に使ってもらいたいです」

■1日80本程度から運航開始

座席指定サービス「PRiVACE(プライベース」について、阪急は、まず京都線で1時間あたり2〜3本、1日80本程度から運行を始めて、来年には1時間あたり4〜6本に増やす予定です。

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