5月14日に総務省が発表した労働力調査(全国、2024年1~3月期平均、詳細集計)によると、現在の仕事を辞めて他の仕事に変わりたい、現在の仕事の他に別の仕事もしたいと希望している転職等希望者は1020万人で、就業者の15・2%を占め、5年前の18年同期(832万人、12・6%)より増加しています。年齢階級でみると、特に25歳~34歳では就業者の23・9%(18年17・6%)と、ほぼ4人に1人が転職を希望しています。

 この年齢層の職員に聞くと「大学時代の友人の中で転職していないのは自分だけ」、「転職サイトにとりあえず登録している友人も多い」とのこと。この世代からすると、先日職場で勤続30年の表彰を受けた私のようなタイプは、もはや特異な存在なのかもしれません。とは言いつつ、私も入庫当初は3年も働けるか自信はありませんでした。

 ここまで働き続けることができたのは、家族の理解と協力があったことはもちろん、金融を通してさまざまな場面で沖縄振興に関われるやりがいや喜びに気づかせてくれた上司や同僚がいて、必要な知識やスキルを享受できる環境が職場に整備されていたからだと思います。

 永年勤続表彰式は原則、毎年5月15日、沖縄公庫創立の日に開催されています。今年は創立の日にあわせて、「沖縄振興開発金融公庫五十年史」(以下、五十年史)をホームページに公開しました。沖縄公庫は22年5月に創立50周年を迎えており、五十年史は2年余の期間で編さんしました。

 五十年史では、国や県による沖縄振興施策の展開とともに、地域課題の解決に向けて実施してきた沖縄公庫の取り組みを記録しています。経済環境や政策的要請が大きく変化する中で沖縄公庫がどのように業務を展開してきたか、未曽有の危機への対応、沖縄振興に対する強い使命感を持って業務に臨んでいる職員の姿などを皆さまにお伝えできたら幸いです。五十年史はQRコードからご覧いただけます。

(沖縄振興開発金融公庫調査部金融経済調査課長)

次回は中曽根直子氏(浮島ガーデン店主)です。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。