米大リーグ・ドジャースの大谷翔平選手(29)の銀行口座から多額の金を不正送金したとして、銀行詐欺などの罪に問われた元通訳の水原一平被告(39)が14日、西部ロサンゼルスの連邦地裁に出廷した。水原被告は形式的に無罪を主張した。すでに罪を認める司法取引に応じており、後日の審理で罪を認める見通しだ。
司法省によると、認否は治安判事の下で行われた。治安判事には法定刑が禁錮1年以上の「重罪」の有罪答弁を扱う権限がなく、水原被告は形式的に無罪を主張した。司法省によると、治安判事の前での答弁は訴訟規則に基づくもので、手続き上必要だという。
水原被告の弁護人は法廷で、司法取引が成立しており、水原被告は有罪を認める方針だと明らかにした。後日、別の判事の下で有罪を認めることになる。AP通信によると、水原被告は判事から手続きを理解したかと尋ねられ、「イエス」と短く答えた。
水原被告は違法なブックメーカー(賭け屋)への借金返済のため、大谷選手の口座から約1659万ドル(約25億8000万円)を賭け屋側に送金したとされる。野球カードの購入に充てた金など、盗んだ総額は1697万ドル以上に上る。口座から得た金を税務申告しなかった罪にも問われている。水原被告は先月11日に訴追された。司法省は今月8日、司法取引が成立し、起訴に類似した手続きを取ったと発表した。【ニューヨーク中村聡也】
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