カナダ西部で山火事の被害が広がっています。
10日夜から西部や北部で発生した山火事。西部・ブリティッシュコロンビア州では、13日までに5280ヘクタールが焼失し、4700人に避難指示が出ています。
住民:「自分の育った町が焼けるのは見たくない。まさかこんな目に合うなんて」
いまも130カ所以上が燃え続け、14カ所がコントロールできない状態にあります。
街を守るために残ると決めた男性。
住民:「ここにいるのは自分だけ。町を守るためなので怖くありません」
しかし、収束の見込みは立ちません。
ブリティッシュコロンビア州・マー危機管理担当相:「降水量も少なく、今後も大雨の予報はありません。いつ風が強まってもおかしくありません。非常に憂慮しています」
毎年5月から山火事シーズンを迎えるカナダ。加えて、ブリティッシュコロンビア州の先月の降水量は、平年の40〜60%にとどまっていて、春から夏にかけて、干ばつの危険性が高まると指摘されていました。そこに、エルニーニョの影響が重なり、隣接する州でも山火事が発生しています。
これからが本格的な山火事シーズン。国も“壊滅的な被害が出る恐れ”と、今後に危機感を募らせています。
公安省緊急事態準備庁:「全国的な暑さと乾燥により、山火事シーズンが早く始まり、遅く終わることが予想され、被害がより爆発的になる可能性がある」
アメリカでは、カナダの山火事により、ミネソタ州などで大気汚染への注意が呼びかけられています。
さらに、産業界への影響も。ブリティッシュコロンビア州とアルバータ州では、オイルサンド産業が盛んで、今後の産出量への懸念から、原油先物価格が続伸するなど、早くも影響が出ています。
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