ドジャース大谷翔平選手の口座から不正送金した罪などでアメリカで起訴された大谷選手の元通訳・水原一平被告が検察側との司法取引に合意し、罪を認めることがわかりました。

先月12日、アメリカ・ロサンゼルスの連邦裁判所に出廷して以降、公の場に姿を見せていない水原元通訳。

アメリカ司法省は8日、水原元通訳が大谷選手の口座から日本円でおよそ26億円を不正送金した銀行詐欺の罪と、2022年分の確定申告でおよそ6億円の所得を申告せず、虚偽の納税申告をした罪の2つの罪で起訴されたと発表しました。

水原被告は検察側との司法取引に応じ、罪を認めることで合意したということです。

司法取引の合意書によりますと、取引には被害額全額の返還が求められることも盛り込まれています。

2つの罪では合わせて最大で禁錮33年が科されますが、司法取引により減軽される見通しです。

カリフォルニア州在住で刑事事件に詳しい弁護士は…

カリフォルニア州在住 鈴木淳司 弁護士
「(司法取引の内容は)ほぼほぼ全面降伏だが、司法取引で取れるものだけは取って、20年~30年は回避したイメージ。(禁錮)12年、短くて8年半くらい」

水原被告の罪状認否は14日に予定されていますが、裁判はどうなるのか。

カリフォルニア州在住 鈴木淳司 弁護士
「(14日に)その場で司法取引が成立しましたと、有罪を認めますっていうことで、事実の関係はこれも確定して、その場で終わるっていう可能性も非常に高いと思います」

14日に有罪を認めれば、その後、2か月から3か月以内に量刑が言い渡される見込みだということです。

また、司法取引の合意書には、水原被告が金をだましとった新たな手口についても記載されていました。

水原被告は去年9月に歯の治療でおよそ900万円が必要となった際、大谷選手の同意を得て同額の小切手を入手したものの、実際は大谷選手のカード番号を伝えて支払い、小切手分の900万円は自身の口座に送金していたということです。

水原被告について連邦検察官は…

エストラーダ連邦検察官
「被告の詐欺と窃盗の規模は甚大だ。彼は信頼される立場から大谷氏を利用し、危険なギャンブル癖による欲求を満たした」

合意書では、水原被告の服役後について、「国外退去処分は避けられない」と指摘されています。

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