南米ブラジル南部リオグランデドスル州で先月末から続いた豪雨によって洪水が発生し、同州の防災当局によると、8日時点で少なくとも100人が死亡した。犠牲者は今後、さらに増える可能性がある。
当局によると、行方不明者は130人、負傷者は374人。425の自治体が被災し、6万7400人あまりが避難所に身を寄せている。地元メディアによると、多数の住居に加え、州都ポルトアレグレの空港やサッカースタジアムが冠水した。土砂崩れが発生しているところもある。
商店や薬局などを狙った略奪も起きており、ルラ政権の広報窓口である広報庁のピメンタ長官は記者会見で「救助用ボートが盗まれたほか、住宅も略奪被害に遭っている」と怒りをあらわにした。
同州は、ブラジル国内のコメ生産量の7割を占めるなど穀物生産が盛んな地域として知られる。ルラ大統領は収穫量の減少によって食品価格が上昇するのを抑えるため、コメや豆を輸入する可能性に言及している。【ニューヨーク中村聡也】
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