ドジャース大谷翔平選手の口座から不正送金した罪などで起訴された大谷選手の元通訳・水原一平被告が、検察側との司法取引に合意し、罪を認めることがわかりました。
検察側が発表した資料によりますと、水原被告は大谷選手の口座から日本円でおよそ26億円を不正送金した銀行詐欺の罪に加え、新たに2022年分の確定申告でおよそ6億円の所得を申告せず虚偽の納税申告をした2つの罪に問われています。
14日に罪状認否が予定されていますが、水原被告は検察側との司法取引に応じ、罪を認めることで合意したということです。
エストラーダ連邦検察官は「被告の詐欺と窃盗の規模は甚大だ。彼は信頼される立場から大谷氏を利用し、危険なギャンブル癖による欲求を満たした」としていて、司法取引には被害額全額の返還が求められることも盛り込まれるということです。
2つの罪では合わせて最大で懲役33年が科されますが、司法取引により減刑される見通しです。
カリフォルニア州在住で刑事事件に詳しい弁護士は…
鈴木淳司 弁護士
「(司法取引の内容は)ほぼほぼ全面降伏だが、司法取引で取れるものだけは取って、20年~30年は回避したイメージ。(懲役)12年、短くて8年半くらい」
14日に有罪を認めれば、その後、2か月から3か月以内に量刑が言い渡される見込みで、検察の資料では、服役後について「国外退去処分は避けられない」としています。
また、資料から、水原氏が去年9月に歯の治療でおよそ900万円が必要となった際、大谷選手の同意を得て同額の小切手を入手したものの、実際は大谷選手のカード番号を伝えて支払い、小切手分の900万円は自身の口座に送金していたことも新たにわかりました。
アメリカの刑事事件では通常、大陪審が起訴の妥当性を審理しますが、水原被告はこの審理を受ける権利を放棄しています。
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