米政府がイスラエルへの弾薬供給を「停止した」ことを巡り、複数の米メディアは7日、イスラエル軍がパレスチナ自治区ガザ地区最南部ラファでの軍事作戦で使用する懸念があったことが理由だと報じた。米政府高官の話としている。

 報道によると、供給が停止されたのは、1800個の2000ポンド(約900キロ)爆弾と1700個の500ポンド(約225キロ)爆弾。約150万人の避難民が暮らすラファで使用された場合、多くの民間人が犠牲になるとみられていた。

 バイデン政権は4月以降、イスラエル政府がラファへの侵攻を決定する可能性があるとして、軍事支援の在り方について再検討していた。弾薬の供給を再開する時期は決まっていないという。

 米国では、ガザ地区の人道状況の悪化に伴い、イスラエルの後ろ盾となってきたバイデン政権への批判が高まっている。バイデン政権はイスラエルのネタニヤフ政権に対し、ラファでの大規模な軍事作戦に反対する意向を繰り返し伝えている。【ワシントン松井聡】

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