イスラエル軍の攻撃により、黒煙が上がるパレスチナ自治区ガザ地区南部ラファ=5月7日、ロイター

 パレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスとイスラエルの休戦に向けた交渉が7日、エジプトの首都カイロで再開した。エジプトメディアなどが報じた。ハマスや仲介国カタールなどと並び、イスラエルも代表団を派遣したが、ネタニヤフ政権は強硬姿勢を崩していない。人質解放を実現する「最後のチャンス」(ハマス幹部)との声が上がる中、交渉は山場を迎えている。

 AP通信などによると、米ホワイトハウスのカービー大統領補佐官は7日の記者会見で、ハマスが6日に受け入れを表明した休戦案は、イスラエル側の提案に修正が加えられたものだったと明らかにした。そのうえで、戦闘を続ける双方の溝は「埋められると考えている」と語り、早期の合意締結に期待を示した。

 ただ、イスラエルの代表団は中堅レベルの政府関係者で構成され、情報機関の高官は含まれていないと報じられている。イスラエルのネタニヤフ首相は7日、ハマスが休戦案の受け入れを発表したのは「軍が(ガザ地区最南部)ラファに入るのを妨害するためだった」と主張し、休戦合意には「イスラエルの治安確保に不可欠な要件」を満たす必要があると強調した。【カイロ金子淳】

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