ロシアのプーチン大統領は間もなく通算5期目の大統領就任式を迎えます。任期は2030年までですが、終わりの見えないウクライナ侵攻など課題は山積しています。

ロシア プーチン大統領
「ロシア万歳!」

3月の大統領選では、過去最高の87%の得票率で圧勝したプーチン大統領。6日、政府の幹部らを前にこう発言しました。

プーチン大統領
「われわれは力を合わせ、最も複雑な歴史的課題をおおむね乗り越えてきた」

5期目の就任式はおよそ2時間後、モスクワのクレムリンで行われる予定で、演説では今後の政権の方針を示す見通しです。

新たな任期は6年後の2030年までで、まず注目される閣僚人事では主要メンバーは留任との見方が大勢。直前には側近が汚職で逮捕されたショイグ国防相のほか、ラブロフ外相もとどまるとみられ、安定重視の形です。

▼9日には対ドイツ戦勝記念日、その後は▼中国を訪れ、習近平国家主席と会談するなど重要行事が続きます。今年、議長国を務める、中国など新興国との枠組み「BRICS」が拡大することもあり、積極外交を図るとみられます。

経済は好調だとしていますが先行きは不透明で、長期化するウクライナ侵攻も終わりが見えないまま。

ロシア国防省は、プーチン氏の指示で戦術核兵器の使用を想定した演習の準備を始め、欧米によるウクライナ支援のさらなる拡大を強くけん制する狙いとみられます。

5期目のプーチン氏にモスクワ市民は何を期待するのか。

モスクワ市民
「安定です。人生で最も重要なことです」
「戦争が終わってほしいです。戦争がなければ世界中に旅行ができ、教育が受けられ、より良い人生を送れます」

新たな任期の間に70代後半となるプーチン氏。自身の健康問題や、ひいては後継問題が浮上してくる可能性もあります。

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