政権が崩壊した中東シリアに、日本のメディアとして初めてJNNのクルーが入りました。首都のダマスカスでは市民が政権の崩壊を祝い、歓喜の声をあげる姿がみられました。

記者
「ここからレバノンを出国しまして、シリアへと入っていきます」

JNNは11日、シリアのアサド政権崩壊以降、日本メディアとして初めてシリアに入りました。

シリア側の国境検問所には係官の姿はなく、反体制派勢力とみられる戦闘員が配置されていましたが、入国の手続きなどはなく、行政がいまも混乱している状況が伺えました。

記者
「シリア軍の軍用車両ですけども、この上に市民が乗り、喜びを爆発させているような状況です。小さな子どもたちも、銃を構えて誇らしげな顔をしています」

首都のダマスカス中心部では、アサド政権の崩壊を喜ぶ多くの市民が集まっていました。

市民
「この悪夢のような14年間がまた訪れないようにしてほしい」

アサド政権を打倒した反体制派勢力の中心組織である「シリア解放機構」の戦闘員だという男性は、多様な民族や、宗教・宗派が入り組むシリアに「安定的な政府が生まれてほしい」と話しました。

「キリスト教や(少数派の)アラウィー派など、すべてのイスラム教徒が安全になり、自由や公正さがもたらされることを望みます」

10日は暫定政権による初の閣議で、反体制派勢力を主導した「シリア解放機構」系の指導者バシル氏が首相に指名されましたが、今後、シリア各地に乱立する反体制派のグループをまとめられるかが焦点です。

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