台湾当局は11日、中国が数日間にわたって台湾周辺に集中的に軍艦などを派遣している動きについて、「地域の平和と安定を危うくする軍事的な恫喝」だとして、直ちに停止するよう求めるコメントを発表しました。

 台湾当局は、中国軍や中国海警局がここ数日、沖縄や台湾、フィリピンなどを結ぶいわゆる「第一列島線」の周辺などに、艦艇およそ90隻を展開しているとみています。

 この海上の動きは、中国がおととし実施した大規模な軍事演習以来、「最大規模」としています。

 台湾当局は11日に「台湾に嫌がらせを行い、台湾海峡の平和と安定を一方的に損ない、地域の緊張を不必要にエスカレートさせるもの」と批判したうえで、「中国の軍事的威嚇に冷静に対応する」としています。

 一方、中国で台湾政策を担当する国務院台湾事務弁公室の報道官は11日の会見で、軍事的威嚇に関する質問に答えました。

 頼清徳総統が先月末からの外遊でアメリカ・ハワイなどを経由地として訪問した事に触れ、「民主化を名目に“台湾独立”を売り込み国際社会を惑わした」と指摘しました。

 そのうえで、「頼氏が『武力を使って独立を図る』ことを試みているため、中国側はこのような挑発行為に対抗し処罰しなければならない」と強調しています。

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