日本大使館員と接触した中国メディアの元幹部がスパイ行為に関わったとして懲役7年の判決を受けた事件で、元幹部の男性が判決を不服として上訴したことが分かりました。

中国共産党系メディアの論説部副主任を務め、著名なジャーナリストでもある董郁玉さんは2022年2月、北京市内のホテルで日本大使館員と会った直後に身柄を拘束され、スパイ行為に関わったとして2023年3月に起訴されました。

北京市の第2中級人民法院は先月29日、董さんに対して懲役7年の判決を言い渡しましたが、関係者によりますと、董さんは判決を不服として9日付で上訴したということです。

先月29日に家族が発表した声明文によりますと、判決では董さんと接触した日本大使館員がスパイ組織の代理人として名指しされていたということで、「中国当局が外国大使館をあからさまにスパイ組織とみなしたことに私たちは衝撃を受けている」などと主張しています。

また、判決を受けて、日本の外務省は大使館が行っている外交活動は正当な業務だとして中国側に申し入れを行っています。

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