韓国で、尹錫悦大統領の「非常戒厳」宣言をめぐり、大統領が卒業したソウル市内の高校に苦情が殺到し、学校側は生徒の安全を考え、私服での登校を認める措置をとるなど対応に追われています。
学校によりますと、尹大統領が卒業したソウル市内の高校には、非常戒厳が宣言された翌日の4日から5日にかけておよそ200件の抗議の電話が寄せられたということです。
韓国メディアは、検察に身柄を拘束された金龍顕前・国防相ら尹大統領の側近もこの高校出身だったと報じています。
学校の校長はJNNの取材に対し、生徒が直接、誹謗中傷を受けるケースもあると語りました。
尹大統領の出身高校の校長
「制服を見て、『あなたたちの先輩たちは変な人ばかり』などと言葉を浴びせられています」
また、▼1年生の男子生徒は「ネット上で高校が誹謗中傷されているのは理不尽だと思います。やめてほしいです。私たちは大統領や今回の非常戒厳とはなんら関係がありません」と語ったほか、▼2年生の男子生徒も「部活動のユニフォームを着ていた後輩のなかには、街の人から罵倒された生徒もいます。とても迷惑しています」と語りました。
尹大統領の出身高校の校長
「生徒らは怒りや羞恥心を感じています。先輩たち(尹氏ら)が学校を卒業したのは40年前なので、自分たちの生活と無関係なもの(と指導している)」
高校の生徒はこれまで制服を着用して登校していましたが、安全を考慮し、来年2月まで私服での登校を認める措置をとったということです。
また、学校側は警察に対し、登下校の時間のパトロール強化を要請するなど対応に追われています。
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