ローマ教皇フランシスコ(ロイター=共同)

ローマ教皇フランシスコは28日、「水の都」として名高いイタリア北部ベネチアを訪問し、増え過ぎた観光客が住民の生活や環境を脅かす「オーバーツーリズム」に警鐘を鳴らした。サンマルコ広場でのミサで聴衆に語った。

教皇は説教で「自然環境への保護と配慮がなければ、ベネチアは存在しなくなるかもしれない」と懸念を表明した。気候変動や「適切な観光管理の難しさ」などを課題として挙げ、ベネチアの「魅惑的な美しさ」を保護するように訴えた。

ベネチアでは集中する観光客の抑制が課題となっている。25日から連休や週末などを対象に、日帰り客から入場料5ユーロ(約850円)を徴収する試験的措置が始まった。

ロイター通信によると、教皇は健康不安を抱えていたため、しばらく外遊を実施していなかった。(共同)

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