アサド政権が崩壊した中東シリア情勢です。ロシアの国営メディアは、アサド大統領がモスクワに到着し、亡命が認められたと報じました。一方、反体制派勢力を主導した組織のリーダーは「新たな歴史」だと勝利を宣言しています。

8日、シリアの反体制派勢力がアサド政権の崩壊を宣言したことを受け、シリア国内では各地で市民が歓迎の声を上げる様子が見られました。

市民
「シリア万歳!アサドは倒れた!」

反体制派勢力を主導した「シリア解放機構」のリーダーは首都ダマスカスで演説し、10年以上に及んだ内戦での勝利を宣言しました。

シリア解放機構 指導者
「この勝利は、この地域にとって新たな歴史だ」

一方、アサド政権を支援してきたロシアでは、国営タス通信が“アサド大統領と家族がモスクワに到着し、亡命が許可された”と報じました。ロシア外務省は声明で、アサド大統領について“内戦の当事者らと交渉の結果、辞任を決めた”とし、“平和的な手段で権力移譲を実行するよう指示した”と明らかにしました。

また、アメリカのバイデン大統領は…

アメリカ バイデン大統領
「アサド政権は、何十万人もの罪のないシリア人を拷問し、殺害した。今回の政権崩壊は正義がもたらした結果だ」 

バイデン大統領はロシアとイラン、イスラム教シーア派組織「ヒズボラ」による支援が崩れたことがアサド政権の崩壊につながったと指摘。同時に、政権崩壊で「リスクと不確実性が高まる」とも述べ、情勢安定化に向けて支援していく考えを表明しました。

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