中国当局は福建省の住民を対象に、対岸の台湾の離島への旅行を解禁すると発表しました。台湾野党の立法委員らの訪問を受け発表したもので、民進党政権をけん制する狙いがあるとみられます。
中国当局は28日、対中融和路線の台湾の最大野党・国民党の国会議員に相当する立法委員らの訪問を受け、福建省の住民を対象に、台湾が実効支配する馬祖島への観光目的での渡航を先行して解禁すると発表しました。
省内からのフェリーが再開すれば、団体旅行も解禁するとしています。
中国は2019年以降、台湾への個人旅行を禁止し、新型コロナが感染拡大した2020年からは団体旅行も禁じていました。
国民党との話し合いの場で発表することで、「独立勢力」とみなす民進党政権をけん制したものとみられます。
発表を受けて、台湾で中国政策を担当する大陸委員会は「台湾側は既に受け入れ態勢を整えている」とした一方、中国側の方針は福建省の住民に限定していることや、旅行先が限られていることを理由に「対等ではない」と反発。交通部などと調整を行うとしています。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。