トランプ次期大統領が司法長官に起用する意向のマット・ゲーツ元連邦下院議員=2024年7月17日、秋山信一撮影

 トランプ次期米大統領が司法長官に選んだマット・ゲーツ元連邦下院議員に関連する民事訴訟の記録が18日、ハッキングによって流出した。米主要メディアが報じた。ゲーツ氏が2017年に性交渉した当時17歳の女性の証言などが含まれている。ゲーツ氏は醜聞が多く、人事承認権を持つ連邦上院から司法長官には不適格だとの声も上がっているが、新たなトラブルに見舞われた形だ。

 報道によると、流出したのはゲーツ氏の友人が女性らを名誉毀損で訴えた訴訟の記録。身元不明のハッカーは、担当弁護士がオンラインで共有していたファイルにアクセスし、ダウンロードしたという。女性らは「ゲーツ氏や友人は薬物を使用しながら性交渉するパーティーを開いていた」と証言していた。

 ゲーツ氏は過去に性的な人身売買や違法薬物の使用などの疑いで司法当局の捜査対象になったほか、下院倫理委員会の調査対象にもなっていた。違法行為は否定しているが、13日に司法長官の人事が発表された直後に下院議員を辞職。倫理委は報告書を公表するかどうかを検討している。

 CNNによると、トランプ氏はゲーツ氏の人事承認が難航する可能性を認識し、上院議員に自ら承認を働きかけているという。【ワシントン秋山信一】

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