中国で無差別殺傷事件が相次ぐなか、今度は湖南省にある小学校の前で通学中の児童らに車が突っ込みました。

■児童らに車突入 運転男の目的は?

 倒れ込んだ女の子の横を走って逃げる子どもたち。中国のSNSに投稿された事件直後とみられる動画です。

 中国中部の湖南省。中国国営メディアによると、午前7時半ごろ、小学校の校門の前で登校中の児童らに車が突っ込みました。

 路上には大人も倒れていて、地元メディアは児童のほか、保護者と学校の警備員がけがをしたと報じています。

 現場には、犯行に使われたとみられる白い車が残されていました。

 学校は整然と建物が立ち並ぶ中にあり、車の向きから児童や保護者をはねながら、校門の前を通り過ぎた可能性があります。

目撃者
「8人から10人くらいにぶつかった。動機は社会への報復以外、他にないだろう」

 周囲にいた人が車をたたきます。と、その時…。男が飛び掛かってきました。

周囲の人
「殴れ、こいつを殴れ、殴れ」

 地元メディアによると、周囲にいた保護者と警備員が協力して男を取り押さえたそうです。

 地元警察当局が容疑者の「39歳の男を拘束した」と発表しました。

 地元メディアによると、男は小学校の関係者ではなく動機は分かっていません。

 この事件では死者は出ませんでしたが、中国では無差別の殺傷事件が相次いでいて、11日には車にはねられて35人が死亡、16日には刃物で切り付けられて8人が死亡するなど、この半年ほどで少なくとも12件にも上ります。

 地元市民からは、背景に“格差社会への不満”があるのではと不安の声が上がっています。

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