米国のトランプ次期大統領は16日、新政権のエネルギー省長官に石油、天然ガス採掘関連企業トップのクリス・ライト氏を起用すると発表した。米国で安価な化石燃料の採掘手法を編み出した「シェール革命」の先駆者の一人。エネルギー価格の引き下げを目指すトランプ政権下で、石油、天然ガスの生産拡大を指揮することになる。
ライト氏は、西部コロラド州デンバーに拠点を置く「リバティー・エナジー」の最高経営責任者(CEO)で効率的な採掘手法などを開発している。「フラッキング(水圧破砕法)」と呼ばれる新技術で、頁岩(けつがん)(シェール)から原油、天然ガスを低コストで採掘できるようになったシェール革命の流れに乗ってビジネスの成功を収めた。
トランプ氏は声明で「エネルギー業界を代表する技術家、起業家だ。シェール革命を起こしたパイオニアの一人で、米エネルギーの独立を促し世界のエネルギー市場を一変させた」と評価した。
米国のエネルギー生産の拡大を目指してトランプ氏が新設する「国家エネルギー会議」のメンバーにも入る。【ワシントン大久保渉】
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