パレスチナ自治区ガザ地区のイスラム組織ハマスとイスラエルの停戦交渉を巡り、仲介国エジプトのシシ大統領は27日、ガザ地区で2日間の一時休戦を提案したと明らかにした。ロイター通信などが報じた。ただ、ハマスやイスラエルが受け入れるかは不透明で、実現するかは見通せない。
提案では、2日間の休戦中にハマスが人質4人を解放し、イスラエルが拘束中のパレスチナ人を釈放する。実現から10日以内に恒久的な停戦に向けた交渉も行うという。ガザ地区では昨年11月下旬に7日間の一時休戦が実現して以来、戦闘が続き、人道状況が悪化している。シシ氏は「状況を前進させるため」に提案したとしている。
ロイター通信によると、停戦交渉は27日、仲介国カタールの首都ドーハで再開し、イスラエルと米国の情報機関トップらが短期間の休戦の実現について協議した。ただ、ハマスは一貫して一時的な休戦には否定的な姿勢を続けている。
ガザ地区では激しい戦闘が続いており、中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」によると、27日は少なくとも47人が死亡した。イスラエル軍は約3週間前からガザ北部を包囲し攻撃を強めており、食料不足もいっそう深刻化している。これまでの戦闘による死者は少なくとも4万2924人に上っている。【カイロ金子淳】
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