台湾の頼清徳総統が「いかなる外部勢力も台湾の未来を変えることができない」と述べたことに対し、中国政府は「統一に向けた歴史の流れは止められない」とする談話を発表し、けん制しました。
台湾の頼清徳総統はきのう、75年前に中国軍との間で激しい戦闘が行われた金門島を訪れ、犠牲者を追悼しました。
その後、元兵士らとの昼食会に出席し、「先人たちの犠牲を思い起こし、国家の主権と民主主義、そして自由のために戦わなくてはならない」と述べました。そのうえで、「私たちは民主的で自由な生き方を大切にしており、いかなる外部勢力も台湾の未来を変えることができないし、変えることを許さない」と述べ、台湾に対し軍事的圧力を強める中国を批判しました。
これについて、中国で台湾政策を担当する国務院台湾事務弁公室の朱鳳蓮報道官はきょう、「中国の内戦の歴史を意図的に歪曲し、『民主主義対権威主義』という誤った物語で台湾と中国の対立の記憶をあおり、台湾独立を押し売りするものだ」とする談話を発表しました。そのうえで、「台湾の未来は、祖国の完全な統一と中華民族の偉大な復興にある。統一に向けた歴史の勢いは止められない」と強調し、頼清徳政権をけん制しました。
中国政府は、中国と距離を置く頼清徳総統の言動をたびたび批判しており、14日にも頼総統の演説に反発し、軍事演習を行ったばかりです。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。