11月の米大統領選を巡り、米紙ニューヨーク・タイムズは25日、中国のハッカーが共和党のトランプ前大統領の携帯電話からデータを盗もうとしたと報じた。トランプ氏の副大統領候補のバンス連邦上院議員や、民主党上院トップのシューマー院内総務らも標的になったという。ハッカーがデータの窃取や閲覧に成功したかどうかは不明だ。
報道によると、被害があったのは通信大手「ベライゾン」の電話システムで、トランプ、バンス両氏が使う電話も標的になったとトランプ陣営には伝えられた。米欧諸国のサイバーセキュリティーの専門家は、中国のハッカー集団「ソルト・タイフーン」が関与したとみているという。
連邦捜査局(FBI)と国土安全保障省サイバー・インフラ安全局(CISA)は25日、中国に関係のあるグループによる「商業通信インフラへの不正なアクセス」を捜査していると発表していた。
今回の大統領選では、イランがトランプ陣営にハッキングを仕掛けて、非公開情報を盗んでいたことがFBIの捜査で判明している。イランは現職や元職の政府当局者やメディア、非政府機関などに広範にハッキングを仕掛けていた。【ワシントン秋山信一】
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