国境の係争地をめぐる対立で、2020年に軍事衝突が起きた中国とインドが5年ぶりとなる首脳会談を行い、適切な管理や対話の継続により両国関係の修復を目指すことで一致しました。
中国の習近平国家主席とインドのモディ首相は23日、BRICSの首脳会議が開かれているロシアで個別に会談しました。両首脳による会談は、2019年以来、5年ぶりです。
両国の関係は、2020年に係争地をめぐる衝突により双方の軍に死傷者が出たことで急速に冷え込みましたが、首脳会談に先立つ当局間の協議で緊張を緩和させるための取り決めに合意していました。
モディ首相は習主席との会談で、「両国の関係が世界の平和や安定、発展にとっても重要だ」としたうえで、係争地の問題で合意が得られたことを歓迎しました。
また、インド外務省の発表によると、両首脳は適切な管理や対話の継続により、関係の修復を目指すことで一致したということです。
インドは中国の脅威を念頭に、「クアッド」などの枠組みを通じて日本やアメリカと接近していましたが、経済成長を加速させるため、中国からの投資を拡大しようと実利を優先した格好です。
一方、中国国営の中央テレビによりますと、習主席は会談で「両国は意思疎通と協力を強化し、矛盾や意見の食い違いを適切に処理し、互いに発展を実現すべきだ」と述べ、インドとの関係改善への意欲を示しました。
また、「中国とインドの問題は14億人以上の人口を抱える2つの国がいかにうまくやっていくかという問題である」と強調。両国は「互いに脅威にならず競争相手ではなくパートナーであるという合意を堅持し、ともに発展する道を模索すべきだ」と述べたということです。
また、国境地帯の係争地については、「国境地帯の平和を維持するために協力し、公正かつ合理的な解決方法を模索する」ことで合意したとしています。
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