2024年11月の米大統領で対決する民主党のハリス副大統領と共和党のトランプ前大統領=AP

 米大統領選の民主党候補、ハリス副大統領(59)の主治医は12日、今年4月の健康診断に基づき「ハリス氏には大統領の義務を果たすのに必要な心身の強じん性がある」とする報告書を公表した。ハリス陣営は、健康診断の詳細な結果を公表していない共和党のトランプ前大統領(78)に圧力をかける狙いがある。

 ハリス氏の主治医はホワイトハウスを通じて公表した報告書で「ハリス氏は多忙だが、健康的で活動的な生活を維持している。毎日、活発な有酸素運動をして、健康的な食事をとっている。喫煙はせず、飲酒も時々、適量を摂取する程度だ」と述べた。

 ハリス氏には季節性アレルギーやじんましんといった持病があるが、過去3年間取り組んだアレルゲン免疫療法によって改善しているという。報告書には血圧、心拍、1分間の呼吸数、視力など具体的な数値も記載されていた。

 ハリス氏側の発表を受けて、トランプ氏の陣営も23年11月の主治医による報告書や今年7月の銃撃事件後の回復状況を記した医師の診断書を改めて公表した。23年9月の健康診断で「身体的には検査結果は正常値の範囲で、認知能力はすばらしい。減量したことで、数値も以前より改善した」と判定されたと記述されていたが、具体的な数値は記されていなかった。【ワシントン秋山信一】

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