ロシアとウクライナの停戦に向けてロシアの占領地域の実効支配を認める代わり、ウクライナがNATO(北大西洋条約機構)に加盟するという案を欧米の当局者が検討しているとイギリス紙が報じました。
フィナンシャル・タイムズは5日、両者を停戦に持ち込むため、ウクライナが占領されている領土のロシアによる実効支配を認めることと引き換えにウクライナのNATOへの加盟を実現するという案を検討していると欧米の当局者らが検討していると報じました。
しかし、占領されたウクライナ領でロシアの主権を認めると「さらなる侵略を助長し、国際法の秩序を著しく損なう」として、当局者の間で「将来、外交手段で取り戻すべき」という暗黙の了解があるということです。
一方で、検討内容を知る専門家は「ロシアはこの案を嫌うだろう」としていて、ウクライナがNATOに加盟するのであればウクライナ領内に部隊や核兵器を置かない可能性があると話し、ウクライナは自衛のためを除いて武力行使を放棄する必要があるとも指摘しています。
12日にはドイツでアメリカのバイデン大統領が議長を務める首脳級会合が開催され、ウクライナのNATO加盟や軍事支援の強化が議題となります。
記事は「ウクライナはロシアに奪われた領土の回復に尽力しているが、実行するための人員、武器、西側諸国の支援が不足している」とも指摘しています。
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