ロシアのシルアノフ財務相=露北西部サンクトペテルブルクで2024年6月6日、ロイター

 ロシア政府は9月30日、2025年の連邦予算案を議会に提出した。国防費を24年と比べて25%増額させる内容だ。ウクライナで続ける「特別軍事作戦」が長期化する中、武器・弾薬の増産や契約兵の人件費などの支出増を見込んだものとみられる。引き続き、軍備増強を図る見通しだ。

 タス通信などによると、25年の予算案は、歳出が41兆5000億ルーブル(約64兆円)、歳入が40兆3000億ルーブルに上る。歳出のうち、国防費は全体の3割強にあたる約13兆5000億ルーブルを見込む。

 シルアノフ財務相は、予算案全体の重要な優先事項の一つとして「防衛力の強化」を挙げ、「軍に必要な武器や装備、給与の支払い、軍産複合体企業を支援するための資金を提供する」と説明した。

 国防費を巡っては、24年の予算案では前年の約1・7倍にあたる10兆7360億ルーブルが計上された。軍事支出の拡大が続いている。【モスクワ山衛守剛】

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