イスラエル軍によるとみられる空爆で立ち上った黒煙=ベイルート郊外で2024年9月27日、ロイター

 米紙ニューヨーク・タイムズは28日、複数のイスラエル政府関係者の話として、イスラエル軍がイスラム教シーア派組織ヒズボラの指導者ナスララ師を殺害する際、数分間で80発以上の爆弾を投下したと報じた。現場はレバノンの首都ベイルート南郊の人口密集地で、事実であれば、国際的な批判を呼ぶ可能性もある。

 報道によると、イスラエル軍はナスララ師の所在について数カ月前から追跡し、把握していた。再び所在不明になるのを恐れ、27日に殺害に踏み切ったという。レバノン保健省によると、この空爆では100人以上が死傷した。

 使用した爆弾の種類は明らかになっていないが、昨年10月にイスラエルとヒズボラの衝突が始まって以降、最大規模の爆発が起き、複数の建物が倒壊した。中東メディアでは大型の地下貫通弾(バンカーバスター)が使われたとも報じられている。【カイロ金子淳】

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