AP通信は24日、米共和党のトランプ前大統領が、訪米中のウクライナのゼレンスキー大統領と会談する予定はないと報じた。陣営関係者の話としている。
ウクライナ側は、ゼレンスキー氏が民主党のバイデン大統領とハリス副大統領に加え、トランプ氏とも会談し、対ロシアの「勝利計画」について説明する予定だとしていた。
トランプ氏を巡っては、11月の大統領選で当選した場合、ウクライナに対して領土の一部をロシアに譲るよう求めるなど、ウクライナが望まない形で停戦を目指すとの見方が根強くある。
10日にあったハリス氏とのテレビ討論会では、トランプ氏は司会者から「ウクライナの勝利を望むか」と聞かれたが、直接の回答は避け、「戦争を止めたい。戦争を終わらせることが米国の最大の利益だ」などと述べるにとどめた。
また23日の集会でも、「ゼレンスキー氏は最高のセールスマンだ。米国に来る度に600億ドルを持って帰る」などと皮肉った。
一方、ゼレンスキー氏も米誌ニューヨーカーに22日掲載されたインタビューで、「トランプ氏は戦争を止める方法を知っていると考えているかもしれないが、実際は分かっていないと思う」などと指摘した。【ワシントン松井聡】
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