中国政府はアメリカのアパレル大手が、新疆ウイグル自治区で生産された綿花製品などを不当にボイコットしたとして調査を始めたと発表しました。アメリカが中国に科している制裁への対抗措置とみられます。
中国商務省によりますと、調査の対象となっているのはアメリカのアパレル大手で「カルバン・クライン」や「トミーヒルフィガー」などの衣料品ブランドを展開しているPVHグループです。
商務省はPVHグループについて、新疆ウイグル自治区で生産された綿花などの製品を根拠なく不当にボイコットした疑いがあるとしており、中国企業の合法的な利益を損なったと批判しています。
そのうえでPVHグループに対し過去3年間、新疆ウイグル自治区に関連する製品に差別的な措置をとってきたかについて30日以内に報告するよう求めています。
アメリカのバイデン政権は、新疆ウイグル自治区の人権問題を問題視しており、ウイグル人を強制労働させている疑いがある企業に対し制裁を科しているほか、最近では半導体に対する輸入規制を強化するなど中国への圧力を強めています。
今回の中国政府の措置はこうしたアメリカ政府への対抗措置とみられます。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。