激化するイスラエルとイスラム教シーア組織ヒズボラの攻撃の応酬。イスラエル側は、「次の段階へ計画を立てている」とさらなる攻撃を示唆していて、本格的な軍事衝突に発展することが懸念されています。
ヒズボラによるロケット弾の攻撃を受けるイスラエル北部。ヒズボラは22日、先週起きた通信機器の一斉爆発などへの「報復」だとして、イスラエル北部の軍需企業などを攻撃したと発表しました。
一方、イスラエル側は21日の夜にかけてレバノン南部の複数の地域でヒズボラの拠点を空爆していて、ロイター通信は、去年10月に攻撃の応酬が始まって以降、最大規模の空爆だったとしています。
イスラエル軍のハレビ参謀総長は22日、「次の段階への準備を整え、計画を立てている」と述べ、さらなる攻撃を示唆。
同じ日、ヒズボラのナンバー2は。
ヒズボラ ナンバー2 ナイム・カセム氏
「『期限のない戦い』という新たな段階に入った」
イスラエル軍によるパレスチナ自治区ガザへの攻撃も続く中、激化するイスラエル軍とヒズボラの戦闘。
そして、イスラエルの圧力はメディアにも。
「ヨルダン川西岸にあるアルジャジーラの支局がイスラエル軍による襲撃を受けました」
中東の衛星テレビ局アルジャジーラは22日、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸のラマラにある支局がイスラエル軍の襲撃を受けたと報じ、その様子を生中継で放送しました。
イスラエル軍から45日間、支局を閉鎖するよう命じられたとしていて、中継中にはこんなやりとりも。
アルジャジーラ ラマラ支局長
「(閉鎖の)理由は何ですか?」
イスラエル軍の兵士
「決定事項として書類に書いてある」
アルジャジーラ ラマラ支局長
「コピーを渡してください」
イスラエル軍の兵士
「もちろんコピーは渡す。もし質問があるなら、軍司令官の所に行って詳細を聞いてくれ」
また、支局の周辺では発砲音が聞こえたほか、催涙ガスも使用されたということです。
イスラエルのネタニヤフ首相は、アルジャジーラをガザで戦闘を続けるイスラム組織ハマスの「代弁者」として、5月にイスラエル国内での活動の停止を決めていました。
アルジャジーラは「今回の襲撃は報道の自由とジャーナリズムの原則への侮辱でもある」と非難しています。
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