中国南部の広東省深圳市で日本人学校の男児(10)が刺殺された事件で、台湾の卓栄泰(たくえいたい)行政院長(首相に相当)は20日、男児や遺族に哀悼の意を示すとともに、台湾人に対して中国渡航への警戒を強めるよう呼びかけた。
台湾政府は6月以降、人身の安全が脅かされているとして、中国への不要不急の渡航をやめるように促している。
記者団の取材に応じた卓氏は「事件が『個別の事案』であって、二度と起こらないことを願う」とし、中国で外国人が安全に旅行や公務ができるようになってほしいと強調。中国渡航そのものに反対しているわけではないとしながら、「自分自身の警戒を高めてほしい」と述べた。
台湾政府は6月、中国当局が反スパイ法など国家安全に関わる規制を強化したり、「台湾独立派」に死刑も適用できるとする指針を定めたりしていることを理由に、中国や香港、マカオへの渡航の警戒レベルを4段階の上から2番目に引き上げた。【台北・林哲平】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。