レバノンのイスラム教シーア派組織「ヒズボラ」の戦闘員らが所持し、一斉に爆発したポケベル型の通信機器について、アメリカメディアは、製造を担ったとされるハンガリーの企業はイスラエルによるダミー会社だったと報じました。

アメリカのニューヨーク・タイムズが複数の情報機関関係者の話として伝えたところによりますと、レバノン全土で爆発したポケベル型の通信機器を製造したハンガリーのBAC社は、イスラエルが設立したダミー会社だったということです。

この会社は一般の顧客との取引もしており、通常のポケベルも生産していましたが、それとは別に、ヒズボラを標的として爆薬を電池に仕込んだものを製造していたということです。

イスラエルの諜報員の間では「機が熟した時に押す“ボタン”」と呼ばれていて、おととし夏ごろからレバノンへの輸出が始まりましたが、その後、ヒズボラのトップのナスララ師がメンバーに対して携帯電話の使用を控えるよう指示すると生産を拡大。今年夏には、数千台がレバノンに輸出されたということです。

イスラエル側はこれまで爆発について言及していませんが、ヒズボラはイスラエルによる犯行だと断定し、報復攻撃を示唆しています。

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