円相場をはじめ、世界の経済に大きな影響を与える政策転換です。アメリカの中央銀行にあたるFRB=連邦準備制度理事会は、0.5%の大幅な利下げを決めました。

アメリカのFRBは18日、政策金利を0.5%引き下げ、5%を上限にすることを決めました。利下げは2020年の3月以来、4年半ぶりで大きな政策転換です。

FRBはインフレ=物価上昇を抑えこむため、高い金利を続けて景気にブレーキをかけてきました。その結果、インフレには落ち着きがみられてきましたが、最近は雇用の伸びが鈍り、さらなる落ち込みも懸念されていました。

そのため今回、FRBは通常の2倍にあたる0.5%の大幅な利下げに踏み切り、雇用や景気の下支えを重視する姿勢を前面に打ち出しました。

FRB パウエル議長
「利下げは時宜にかなった決断で、遅れをとらないという我々の決意の表れです」

また、FRBは今年中にさらに0.5%の利下げを行う方針も示しました。利下げを続けることで、インフレを抑え込む一方、雇用や景気の冷え込みは避ける、経済の「軟着陸」を実現させたい考えです。

ただ、「軟着陸」に成功した例は歴史的にも限られていて、インフレの再燃、あるいは雇用の落ち込みを示すシグナルが出てこないのか、FRBは今後、これまで以上に注意深く経済指標を見極める必要があります。

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