レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラの戦闘員らが所持していたポケットベルが一斉に爆発したことを巡り、ポケベルの製造元と報道された台湾メーカー「ゴールド・アポロ」の代表が18日、記者団の取材に応じ、同社での製造を否定した。
代表によると、製造したのはハンガリーの企業で「ブランド名を貸しただけ」だという。ロイター通信が報じた。
イスラエル軍と交戦中のヒズボラは、イスラエルによるサイバー攻撃を防ぐため、スマートフォンの利用を中止。レバノンの情報筋はロイターに対し、サイバー攻撃を受けにくいポケベル約5000台を台湾メーカーに発注したと明かしている。
だが、ゴールド・アポロの代表は、ヒズボラが使っていた機種の製造、販売に同社は関わっていないと釈明。今回の爆発を受け、同社は「被害者」との立場を強調し、「非常に困惑している」と話した。
今回の爆発を巡り、米紙ニューヨーク・タイムズは17日、米政府筋などの情報として、ヒズボラがポケベルを輸入する前に、イスラエルがポケベルに少量の爆発性物質と遠隔操作できる起爆装置を埋め込んでいたと報じている。【三木幸治】
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