レバノンでイスラム教シーア派組織ヒズボラのメンバーが持つ、通信機器が一斉に爆発し、9人が死亡、およそ2750人がけがをした。ヒズボラは「イスラエルに全責任がある」と声明を出している。
■ヒズボラの通信機器一斉爆発 レバノン
爆発の瞬間 この記事の写真レバノンの首都・ベイルートにあるスーパーの防犯カメラが、爆発の様子を捉えていた。
突然、買い物をしていた男性のバッグが爆発し、男性はうめき声をあげて倒れ込んだ。近くにいた人々は逃げ出し、混乱する様子も見られた。
しかし、爆発が起こったのはこの場所だけではなかった。
ヒズボラの通信機器が複数地域で爆発ベイルートや南部など複数の地域で17日、イスラム教シーア派組織ヒズボラのメンバーが持つ通信機器が一斉に爆発した。
爆発した通信機器はポケベルのようなもので、5カ月前に輸入されたものだったという。
ナスララ師アルジャジーラによると、ヒズボラの指導者ナスララ師は数カ月前、イスラエルによるサイバー攻撃などを警戒し、戦闘員に対してスマートフォンの使用を控えるよう求めていた。この通信機器が主要な連絡手段となっていたという。
ロイター通信によると、最初の爆発は現地時間午後3時45分ごろに発生し、その後、一連の爆発がおよそ1時間にわたり続いたという。
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■8歳の子どもを含む9人死亡 2750人負傷■8歳の子どもを含む9人死亡 2750人負傷
フィラス・アビアド保健相 レバノン フィラス・アビアド保健相「負傷者は主に、持っていた通信機器の爆発で負傷しました。緊急治療室に運ばれた人の数は非常に多く、さまざまな場所から来ていたことは明らかでした」
中東のメディアは「イスラエルの諜報(ちょうほう)機関がバッテリーに高性能の爆薬を仕掛け、遠隔で温度を上げて爆発させた」と報じている。
ネタニヤフ首相レバノン保健省によると、これまでに8歳の子どもを含む9人が死亡し、およそ2750人がけがをしたという。この爆発で、在レバノンのイラン大使も負傷し、シリアでも14人がけがをしたとの情報がある。
ヒズボラは「民間人をも標的にした攻撃はイスラエルに全責任がある」と声明を発表しているが、イスラエルは関与についてコメントしていない。
(「大下容子ワイド!スクランブル」2024年9月18日放送分より)
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