イスラエル軍が侵攻したパレスチナ自治区ガザ地区南部ハンユニス最大のナセル病院で集団墓地が見つかり、これまでに283人の遺体が回収された。ロイター通信が22日、パレスチナ当局の話として報じた。
当局はイスラエル軍が病院を標的に攻撃を行い、ブルドーザーで遺体を埋めて犯罪を隠蔽(いんぺい)したと非難している。中東の衛星テレビ「アルジャジーラ」は遺体には女性や子供も含まれていると報道した。イスラエル軍は虐殺行為を否定している。
米CNNは現地通信員の話として、1月に住民らが現地で戦闘に巻き込まれて死亡した人の遺体を仮埋葬した後、イスラエル軍が拉致された人質の遺体が含まれていないかを調べるために掘り起こし、別の場所にまとめて埋めたとする見方を伝えている。
イスラエルは、ガザの人口の約7割の150万人が避難する最南部ラファに侵攻する構えを崩していない。イスラエル軍は21日、ガザ地区などの南部方面での戦闘継続の計画を承認。ネタニヤフ首相も同日、「今後数日間で、(イスラム組織)ハマスに対する軍事的、政治的圧力を強めていく。これが人質を解放し、勝利する唯一の方法だ」と指摘した。【エルサレム松岡大地】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。