国連は10日、予防接種の支援のためパレスチナ自治区ガザ地区北部に向かっていた国連の車列が9日にイスラエル軍に足止めされ、職員が8時間近く拘束されたと発表した。軍による発砲があったほか、軍の車両が意図的に衝突して国連の車両が破損したという。
国連によると、イスラエル軍は検問所で車列に銃口を向け、支援チーム12人のうち2人を拘束。軍の車両とブルドーザーが国連車両に突進し、車内の職員が「命の危険にさらされた」としている。支援チームは9日は任務を遂行できなかった。国連はイスラエルに国際人道法の順守を求めて改めて抗議した。
イスラエル軍は車列に「パレスチナ人の容疑者」が含まれているとの情報があったと説明したが、具体的な疑いについては明らかにしていない。
ガザでは25年ぶりにポリオの感染が確認されたことを受け、地域を限定し、戦闘を一時休止したうえで国連によるワクチン接種が進められている。北部では予定通り10日から接種が始まった。【ニューヨーク八田浩輔】
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