北朝鮮国営の朝鮮中央通信は8日、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党総書記が、新たに建設する海軍基地の予定地を現地指導したと伝えた。場所や日時は明らかにしていない。
同通信によると、金氏は海軍をいち早く地域の安全保障環境に応じた戦力にするためには、「現代化、多機能化された海軍基地創設が重要な鍵となる」と指摘。基地では、近いうちに保有する予定の新型の大型艦船や潜水艦を運用するという。軍港を守るための防衛兵器システムも配備すると明らかにした。
また、「軍の作戦指揮と海軍文化の中心地として現代化された港湾都市をつくる」とも述べた。
金氏はこれまで、海軍力強化を急ピッチで進めるよう訴えてきた。2023年9月に水中からの核攻撃が可能と主張する「戦術核攻撃潜水艦」の進水式を実施。今年2月には造船所を視察し、「国の海上主権を守り、戦争準備を進める上で海軍武力強化が最も重要な問題」と強調した。
23年9月にロシアを訪問した際には、海軍司令官を同行させ、ウラジオストクに司令部を置く太平洋艦隊のフリゲート艦「マルシャル・シャポシニコフ」を視察している。今後、ロシアが基地建設を巡り、何らかの支援を行う可能性もある。【ソウル日下部元美】
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