米共和党のトランプ前大統領=東部ペンシルベニア州で2024年9月4日、AP

 米共和党のトランプ前大統領の不倫口止め裁判を巡り、東部ニューヨーク州の裁判所は6日、量刑言い渡しの期日を今月18日から大統領選後の11月26日まで延期することを決めた。米メディアが一斉に報じた。

 裁判を担当するマーチャン判事は、トランプ氏側と検察側に宛てた文書で、大統領選が近づいていることに言及。この裁判が「(選挙に)影響を与えるという印象を避けるため」、量刑言い渡しを延期するとした。

 トランプ氏はこの裁判で有罪評決を受け、実刑を言い渡される可能性もあった。延期を「勝ち取った」ことで、民主党のハリス副大統領と対決する大統領選への影響を回避した形だ。

 連邦最高裁は今年7月、大統領在任中の公的な行為には原則的に「免責特権」が適用されるとの判断を示した。トランプ氏側はこれを受け、不倫口止め裁判で示された証拠もこれに関わるものだと主張し、量刑言い渡しの延期を求めていた。

 トランプ氏は5月末、不倫相手に支払った口止め料に絡み、業務記録を改ざんした罪で有罪評決を受けた。大統領経験者が刑事事件で有罪評決を受けるのは史上初めてだった。【ニューヨーク中村聡也】

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