アメリカ・ニューヨーク州知事の元側近が3日、中国政府の「代理人」として活動していたとして起訴されました。

州知事は、この件を受けて、ニューヨークの中国総領事を追放するよう国務省に要望しましたが、国務省は総領事が任期を終えてすでに離任したとしています。ニューヨーク州の連邦検察が起訴したのはニューヨーク州知事の補佐官などを務めていた中国出身のリンダ・サン被告とその夫です。

起訴状によりますと、サン被告は州政府に勤務していた当時、台湾の要人と州高官との接触を妨害したり、中国にとって重要な問題に関する文書の改ざんを行うなど、中国政府と中国共産党のために活動していたということです。

サン被告と夫はその見返りとして、中国側から数百万ドル相当の便宜が図られ、中には、ニューヨークでのコンサートのチケットや、塩漬けのアヒル料理も贈られていたとしています。

サン被告は去年、首席補佐官代理の職を解任されていました。

この事件を受けてホークル知事はアメリカ国務省の高官と電話で会談し、在ニューヨーク中国総領事について「追放されるべきだ」と伝えたところ、国務省から「ニューヨークの総領事はすでにニューヨークを離れている」と伝えられたと明らかにしました。

国務省は総領事に対して「国外追放」の措置がとられたものではないと説明しています。

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