韓国の情報機関・国家情報院の当局者は4日、北朝鮮北西部で7月下旬に起きた大規模な洪水被害をめぐり、金正恩(キムジョンウン)政権が幹部らを処刑した模様だと明らかにした。韓国聯合ニュースなどが報じた。この水害では多くの死傷者が出たとみられており、金氏が責任者を厳しく処罰する意向を示していた。
洪水は、鴨緑江流域の慈江道(チャガンド)や平安北道(ピョンアンプクド)で7月下旬に発生し、多数の民家や農地が浸水した。朝鮮中央通信によると、被災者のうち1万3000人は平壌に避難した。一部の韓国メディアは死者数が最大で2500人と報じたが、金氏はこれを強く否定した。
金氏は7月29~30日に被災地で開いた党政治局非常拡大会議で、これまで洪水被害を大きく受けていなかった地域で行政機関が「災害防止事業に漫然と向き合った結果、あっけなく災難を被るという悪い結果を招いた」などと指摘。「党と国家が付与した責任ある職務の遂行を甚だしく怠ったことで、容認できない人命の被害まで発生させた」として、責任者を厳格に処罰する方針を示していた。【ソウル福岡静哉】
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