モルディブのムイズ大統領(ロイター)

【シンガポール=森浩】インド洋の島嶼(とうしょ)国モルディブで21日、議会選(一院制、定数93)の投票が行われ、親中派であるムイズ大統領の人民国民会議(PNC)が過半数を確保した。第2党だったPNCが第1党になることで、ムイズ氏は安定した政権運営が可能になり、中国寄りの外交が加速しそうだ。

地元メディアによると、PNCは60議以上を獲得した。親インド路線で第1党だったモルディブ民主党(MDP)は15議席程度にとどまっている。

ムイズ氏は、昨年秋の大統領選で「インディア・アウト(インドは出ていけ)」というスローガンを掲げ、駐留インド軍の撤収を要求する一方、親中路線を掲げ当選した。

ムイズ氏は当選後、歴代大統領の慣例を破りインドより先に中国を公式訪問。3月には中国と「無償軍事援助」に関する協定に調印するなど、中国に急接近している。

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