ライシ師を乗せたヘリの墜落現場で救出活動を行う救助隊=イラン北西部で2024年5月20日、WANAロイター

 イラン軍は1日、5月にライシ大統領(当時)が死亡したヘリコプターの墜落事故に関する最終報告書を公表した。イランメディアによると、破壊工作などを示すような不審な点はなく、報告書は悪天候により濃霧が生じたことでヘリが山中に激突したと結論づけた。

 報道によると、調査チームは事故機の部品やメンテナンスなどの記録、飛行ルート、ボイスレコーターなどを分析した。その結果、機体に異常はなく、パイロットは計画通りに飛行していたことが判明。非常事態を知らせるメッセージも残されていなかったという。

 ライシ師を乗せたヘリは5月19日、イラン北西部を飛行中に墜落。ライシ師のほか、同乗していたアブドラヒアン外相(当時)ら政権幹部も死亡した。イラン軍は5月下旬に公表した第1次調査報告書でも、事件性をうかがわせるものはなかったと指摘していた。【カイロ金子淳】

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